数字と
キーワードで知る
小田急箱根


箱根登山鉄道の前身である「小田原馬車鉄道㈱」は、1888年(明治21年)に設立されました。馬車鉄道とはその名のとおり、線路の上の車両を馬が引く鉄道のことで、当時は国府津~小田原~湯本の区間を運行していました。その後近代化が進むにつれて鉄道の電化計画が進み、ついに1896年に電気鉄道敷設の免許を取得し、電気鉄道への第一歩を踏み出しました。


「‰」はパーミルと読む、鉄道路線などの勾配を表す記号です。80パーミルとは、「1000m進むと80m上がる(または下がる)」ことを意味します。箱根登山電車は箱根湯本駅から強羅駅までの8.9km・最大勾配80‰を約40分かけて走る日本有数の山岳鉄道で、車輪とレールの摩擦によって走る「粘着式鉄道」としては日本第一位、世界第二位の急勾配です。山間から見る箱根の山々の風景はまさに絶景で、この景色を目的に国内外のお客さまが多くお越しになられます。


早雲山駅2階にある「cu―mo箱根」のセレクトショップ内には、真っ白で見上げるほどの高さの郵便ポストがあります。このポストの高さはみなさんに幸せが舞い込むようにという願いを込めて、「4,485mm(しあわせはこぶ)」になりました。ショップで販売されているオリジナル切⼿とポストカードを購⼊すれば、ポストに投函することができます。


当社の主力商品である箱根フリーパスは、2018年度に発売枚数が最高の95万8千枚を記録しました。特に近年は「インバウンド旅客」向けの発売にも力を入れており、インバウンド旅客の全体の1%以上が箱根フリーパスを使用している推計しています。1%と聞くと少なく感じるかもしれませんが、神奈川県のいち地域である箱根を巡る周遊券を、日本にお越しのすべてのインバウンド旅客が手にしていると聞くと、これからの箱根の可能性にわくわくしませんか?


箱根の入込客数は、毎年1,900万人から2,000万人の間で推移しています(※コロナ禍は除く)。人口約1万人の小さな町にこれだけ多くの方を受け入れるためには、地域のみなさまとの協力・連携が不可欠です。箱根の個性や強みを活かし、成長を図るために、地域のみなさまとは共に箱根を盛り上げる仲間としてこれからも信頼を築き上げてまいります。


箱根ロープウェイは、全長約4,000mという国内有数の長さを誇るロープウェイで、「大涌谷」「富士山」「芦ノ湖」といった有名な観光地や四季折々の自然を“空中散歩”でいつもと違う角度からお楽しみいただけます。特に大涌谷の噴煙地を谷間130mの高さから見下ろす体験は迫力満点です。


箱根強羅公園は、2024年に開園110周年を迎えました。そんな記念日を盛り上げるキャンペーン・イベントの企画・運営も私たち小田急箱根の重要な仕事のひとつです。アニバーサリースイーツの発売や、公園のシンボルである噴水がデザインされたグッズなどの発売を行い、みんなで記念日を盛り上げました。


箱根は豊かな自然資源に恵まれており、箱根山内だけで17種類もの泉質の異なる温泉を楽しむことができます。箱根火山は約50万年前から火山活動が継続し、変化に富んだ火山地形のおかげで、多数の特徴ある泉質の温泉が湧いています。そんな箱根を主な事業エリアとする私たち小田急箱根は、自然の恩恵に感謝をしながら、箱根のさらなる活性化と魅力向上を目指しています。


2019年4月に就航した新型海賊船「クイーン芦ノ湖」。その総工事費は12億5,000万円にものぼります。この船は「心ときめくクルーズ」をコンセプトとし、芦ノ湖の碧にあざやかに映えるゴールドの船体や多彩な色・形・素材を自在に組合せた装飾性豊かな船内のクラシックなデザインで、訪れるお客さまに上質な船旅を提供しています。


2024年4月1日、それまで別々の会社であった「箱根登山鉄道㈱」「箱根観光船㈱」「箱根施設開発㈱」「小田急箱根ホールディングス㈱」の4社は、組織再編を行い「㈱小田急箱根」という一つの会社として新たにスタートしました。これまでの良さはそのままに、お客さまにより一層ご満足いただける上質な旅の提供と、箱根のさらなる活性化や持続的な成長の実現を目指してまいります。


2025年「大涌谷駅」が、大涌谷をイメージした「黒・ジオ・風」をテーマに、ダイナミックな地形や風といった大自然をより身近に体感できるスポットへと生まれ変わります。お客さまの箱根での滞在をより魅力的で特別な時間にするため、このリニューアルを進めているのも私たち小田急箱根です。


箱根芦ノ湖では「クイーン芦ノ湖」「ロワイヤルⅡ」「ビクトリー」と命名された3隻の海賊船が運航しています。はじめて芦ノ湖に海賊船が就航したのが1964年。それ以降半世紀以上の長きにわたり、箱根・芦ノ湖の自然のなかで海賊船を通じてお客さまを笑顔にしてきました。魅力的なフォルムはお子さまや海外からのお客さまからも大人気で、これからも海賊船ファンを作り続けていきます。


「箱根ゴールデンコース」とは、箱根湯本駅から強羅・早雲山・大涌谷を経由し、芦ノ湖を目指す箱根観光の王道コースです。ゴールデンコースの乗り物には、目的地への移動手段という役割以外に、豊かな自然を眺められるように開放感のある窓を設置するなど、移動しながら観光を楽しめる工夫がたくさんされています。


「箱根スイーツコレクション」は2008年春、小田急箱根グループの箱根情報サイト「箱根ナビ」の3周年企画から始まりました。イベント期間中はシェフ・パティシエたちが腕を振るった可愛らしいスイーツたちが箱根を彩ります。このイベント目当てに箱根にお越しになるお客さまもいらっしゃるとか。多くのお客さまに愛されているイベントです。


箱根登山電車の「あじさい電車」は、箱根の初夏の風物詩として知られています。沿線にあじさいを植えるという取り組みは、実は従業員の自発的な活動から始まりました。その取り組みは、今では箱根登山電車、ひいては箱根の一大イベントになり、神奈川県への誘客や地域活性化などに貢献したことが評価され、第1回かながわ観光大賞を受賞しました。


小田急箱根が管理する「箱根強羅公園」は、箱根登山鉄道の終点・強羅駅に1914年(大正3年)に開園した、日本初のフランス式整型庭園です。フランス式整型庭園とは、平坦で広大な敷地に左右対称に幾何学的に池などを配置するという特徴がありますが、強羅公園は平坦な土地ではなく傾斜面に作られています。開園当時に流行した建築・庭園が完全な形で現存している非常に貴重な公園となっており、園内の白雲洞茶苑(茶室群含む)は国登録有形文化財です。


毎年8月16日に、箱根三大祭りのひとつに数えられる「箱根強羅温泉大文字焼」が開催されます。明星ヶ岳の山肌に巨大な松明を200~300本使用して作られた「大」の字が燃え上がり、さらに夜空には美しい花火が舞います。大文字焼開催時には箱根強羅公園やcu―mo箱根など大文字焼を観賞できるスポットで夜間特別営業を行い、お祭りを盛り上げています。


寄木細工とは、木を寄せて集めて作る箱根の伝統工芸品です。海賊船「クイーン芦ノ湖」の床材や、箱根登山電車の一部車両の座席シートなど、小田急箱根の乗り物も寄木細工をモチーフにしたデザインがいくつかあります。伝統や文化を大切にし、共存共栄することも、企業の大切な使命です。


箱根海賊船の港のひとつ「箱根町港」は、お正月の風物詩「箱根駅伝」の往路ゴール(復路スタート)として有名です。海賊船が1年間で最も賑わう日がこのお正月で、駅伝を盛り上げるべく当日は箱根駅伝歓迎と書かれた横断幕を付けた海賊船『駅伝応援号』が運航します。湖上は渋滞が無いため、混雑を避けて駅伝のゴールに向かうことができる海賊船はお客さまから大好評です。


世界遺産にも登録されたスイス最大の私鉄である「レーティッシュ鉄道」は、箱根登山鉄道の姉妹鉄道です。2つの鉄道に共通するのは、急こう配を登る山岳鉄道であるということ。当社が鉄道線を建設する際に、スイスのベルニナ鉄道(現レーティッシュ鉄道ベルニナ線)を参考にしたことがきっかけで、1979年に姉妹鉄道を締結し、現在も定期的に交流を行っています。
