お客さまや地域との触れ合い。
喜び、感動、そして成長。
心躍る12のエピソードを集めました。
地元の人たちとの一体感

当部で参加している箱根の様々な施設の代表の方々が集まる会議があります。そこで参加者からいつも感じられることが「今よりも箱根を良くしていきたい」という強い思い。会議では「今、こんなことで困っています」「うちではこんな協力ができますよ」といった活発な意見交換が行われています。施設の方から「小田急箱根さんに手伝ってほしい」と相談されたりすることもあり、地域のみなさんと会話ができるこの会議は、私にとって非常に貴重な機会となっています。
誰かを幸せにできる

海賊船にマフラーの落とし物があり、そのあとご本人から問い合わせのご連絡をいただきました。「こちらに届いていますよ」とお伝えすると家に送ってほしいとのご要望でしたのでお送りすると、数日後にお礼のお電話をいただきました。「届けてくれて助かりました。ありがとうございました」。お客さまのこの言葉がとてもうれしかったですね。仕事としては当たり前のことかもしれませんが、その人にとってはとても大切なものだったのかもしれません。わざわざお礼のお電話をしてくださったお客さまの気持ちにとても心があたたかくなりました。
チームとして働ける

車掌と運転士は、1日ペアとなって仕事をしているのですが、乗務が始まる前に必ずお互いに声を掛け合っています。特に車掌になったばかりの頃は緊張することも多く、「忘れ物はないか」という確認や、「気を付けて」といった声がけで助けられたこともたくさんあります。お互いに助け合い、コミュニケーションを大切にする雰囲気があるので、チームとしての一体感を感じ、いつも安心して業務に臨むことができるのがうれしいですね。
ナイトタイムエコノミー

箱根はホテルや旅館でゆっくり過ごすスタイルが基本の観光地なので、実は夜間外で遊んだり飲んだりできる場所が多くありません。そこで、箱根の新たな魅力創出として、ナイトタイムエコノミー「よる箱根」事業に携わり、強羅公園や箱根湯本でのライトアップイベントを行いました。グループ会社や、行政、地元企業にもご協力いただけたおかげで、この取り組みが地域活性に大きく寄与したと評価され「第10回かながわ観光大賞」を受賞することができました。この経験を通じて、改めて小田急箱根は地域の方々と共に成り立っている企業だと実感しました。
感動の一体感

夏の芦ノ湖の花火大会は、1年の中でも一番地元が盛り上がるイベント。観光客だけでなく、地元の人たちも芦ノ湖畔に集まり、海賊船もお客さまでいっぱいになります。船上で湖の風を感じながら間近で見る花火は格別の眺め。船から湖畔から、芦ノ湖に集まった人たちみんなで花火を楽しむ一体感は、観光地箱根で働く一員として携わっていることが実感できる感動的な瞬間です。
仕事も見てくれている!

小田急箱根がファンのために主催する車両見学や撮影会のイベントがあり、整備の現場を一般の方に公開することもあります。鉄道ファンは運転士や車掌に憧れる方が多いのですが、イベントでは技術系の私にも「箱根登山電車の車両がとても好きです」と熱く語ってくださる方もいて、技術者として、車両への熱い想いを共有できることに喜びを感じています。普段は縁の下で運行を支える仕事ですので、感謝の言葉をかけていただけるのはとても嬉しいですね。
心が温かくなった

業務の中で、地域の住民のみなさんと関わることもあります。
箱根登山電車の施設の保守作業をした際に、周辺の住民の方から「いつもありがとう!」と感謝していただき、飲み物やお菓子までお出しいただいたことがあります。箱根に住んでいるみなさまとの信頼関係を深めることができ、大変嬉しく思った出来事でした。
笑顔につながった

箱根には観光プランを立てずにいらっしゃる観光客の方も多くいらっしゃいます。箱根湯本駅に勤務していたとき、年配のご夫婦に箱根観光のスポットをご説明し、お得な「箱根フリーパス」をご案内して購入いただきました。そのお客さまが帰宅される際に駅でお会いし、「とても楽しかった」と言っていただけたことが印象に残っています。私の顔を覚えていてくださり、わざわざお声をかけていただいたこと、提案を喜んでくださったことが本当にうれしかったです。
忘れ物を大捜索

ロープウェイが定期点検で止まっていたときに、代行バスでいらしたお客さまから、お子さまのリュックを紛失されたとのご相談を受けました。乗っていたバスの中を探したのですが見つからず、バスの前に乗っていた電車の方にも確認をとってみましょうと荷物の行方を捜したところ、無事に見つけることができました。電車とバスを経由してお客さまのいる場所まで届けてもらえることになり、お母さまからは「親身になってくれてありがとう」と感謝されたのがうれしかったですね。
美しい強羅を支えている

強羅地区では自治体の人たちが箱根強羅公園周辺の草刈りやごみ拾いなどの美化清掃を定期的にされています。近隣住民の方も多く参加されていて、私も参加させていただいておりました。強羅はこうした地域に住む人たちの努力に支えられ、公園の事業もみなさんのおかげで成り立っている。だからお客さまにも気持ちよくお越しいただけているのだと実感しましたね。
地域とともに歩む喜び

強羅の大文字焼きや箱根駅伝など箱根登山電車沿線で大きなイベントが行われるときには、私たちが踏切の警戒対応にあたることがあります。特に箱根駅伝のコースには小涌谷の踏切があり、選手が走るときには電車を止める対応もしています。私は毎年踏切で交通整理をしているのですが、地域の方から「毎年ありがとね」と声をかけていただくことも。地元箱根を盛り上げる一人として働けることがうれしいですね。
“人は何のために旅行にいくのか”

ケーブルカーとロープウェイの乗り換え駅となる早雲山駅の改築を担当した際、駅に足湯をつくる計画が持ち上がりました。無料開放を前提とした温泉の供給や設備管理、そして凝ったデザインの施工など、様々な課題が浮上し、設置の是非について何度も議論を重ね、ようやく完成した足湯を使っていただけるか不安もありましたが結果、現在も沢山のお客さまが喜んで利用してくださり、その楽しむ姿を目の当たりにして、人は移動するためでなく、楽しみのために旅行にいくのだということを改めて感じました。この足湯も末永く愛され、大涌谷のような観光のシンボルの一つになってもらいたい。そしていつか子どもが大きくなったら「この足湯はパパが作ったんだよ」と伝えたいですね。